終活ノートの作り方としては大きく、「出来合いのエンディングノートを利用する」「手書きでノートを作る」の2つの方法があります。
出来合いのエンディングノートを利用するメリット・デメリット
出来合いのエンディングノートには市販の書き込み式のものや、地方自治体や各種団体が無料で配布しているものなど各種ありますよね。近頃は100円ショップでも各種ノートが売られています。
またインターネットを検索すればそれこそ無数に出てきます。
定番の項目はだいたいどのエンディングノートも同じで、予め書くべき項目がリスト化されていて、リストに従って書き込むだけで済んでしまうのがメリット。
ただし、必ずしも自分に必要のない項目あったり、必要な項目がなかったりするので、その場合は無駄なノートが生じたり、自分で項目を追加する必要があるという欠点もあります。
また、特に市販のエンディングノートのような有償の印刷物にいざ書こうとすると、「ちゃんと書かねば」というメンタルブロックが掛かってしまい、結果、いつまでも書き始めることができない、というデメリットもあります。
手書きでノートを作るメリット・デメリット
では手書きでノートを作る場合はどうでしょう。
まずメリットはやはり自分の好きなように自由にノートを作ることができる点でしょう。
素材も手近な大学ノートから、コンパクトなメモ帳、加除が容易なルーズリーフにバインダー、あるいはクリアポケットリフィルなどを使って自分オリジナルなノートが作れるのも魅力です。
さらに、手近なノートなら思い立ったときに書き始めることができ、失敗してもいくらでも書き直しができるので、「いつまで経っても書けない」という事態も起きにくいです。
一方で、白紙のノートにイチから書くとなると、何を書けばいいか途方に暮れる、という事態が起きる可能性はあります。
また、書くべきことが多い場合は、いちいち手書きで書くことに面倒臭さを感じてしまうこともあるでしょう。
出来合いのものをうまく使って手書きのノートを作る
そこで、当サイトでは、出来合いのものをうまく利用しつつ、手書きノートを作ることをおすすめしたいと思います。
例えば、市販のエンディングノートや各種団体が配布しているエンディングノートをバラして、自分に必要な部分だけを書き込んで、ポケットリフィルに入れてバインダーで綴る。
あるいは、当サイトのチェックリストをシートにした書き込み用紙(チェックシート)を、必要な項目だけダウンロードして印刷して書き込み、大学ノートにそのまま貼り付ける、あるいは穴を開けてファイルに綴る、ポケットリフィルに入れてバインダーに綴る。
利用できるものは利用する。これが自由に作る終活ノートのおすすめスタイルです。
とりあえず大学ノートがおすすめ
では、終活ノートとして大学ノートを使うのと、ルーズリーフなどに書いて2穴や多穴のバインダーに綴るのとではどちらがおすすめでしょうか。
当事務所で以前から行っているエンディングノートセミナーでは、A4サイズのバインダーに綴る方法をご案内しており、参加者の皆さんには弊所オリジナルのバインダーを配布しておりました。
このバインダーにはポケットリフィルをメインに、写真用台紙などの多様なリフィルを予めセットして、各種公的書類や契約書類の原本やコピー、カードや名刺、思い出の写真など、様々な資料を保存できるよう工夫していました。
このようにバインダー方式は、様々な資料をリフィルでまとめることができ、さらに加除訂正が容易なので、情報整理にはベストだと思います。
このようなオリジナルのバインダーを作って、各種資料を一括してまとめる方法ももちろんおすすめです。
ただ、はじめからこのようなバインダーを作るとなると、やはりひと手間かかってしまうため、せっかくいざ始めようとした気持ちを挫いてしまう可能性も高いです(こういった手間を惜しまない方には問題ないのですが)。
また、整理されたバインダーを作る、ということを目的にしてしまうと、ノート作り自体を億劫にさせてしまう危険があります。
また、バインダー自体が大部で取り回しにくいため(特にA4サイズは)、いったん棚にしまい込むとそれっきりになりがち。常に手元において書き込んだり見直したりして活用する終活ノートの使い方にあまり向いていません。
さらに、これはセミナーに参加された皆さんのその後を観察していてわかったのですが、がんばってある程度完成されたバインダーを作ってしまうと、そこでノート作りに満足してしまい、その後の情報のアップデートが止まってしまう、という事態になることも実はあります。
そこで、当サイトではとりあえず手近な大学ノートに手書きで、または用紙を切り貼りする形で、終活ノートを作ることをおすすめしたいと思います。かくいう筆者も一昨年にバインダー式から大学ノート式へ切り替えました。
そして、終活ノートは常に手元に置き、そのとき必要な終活情報を思いつくままに書いたり、チェックシートや資料を貼っていき、情報を常にアップデートしていくことをおすすめします。
何を書くかは自由です。あなたにとっての終活情報をなんでも入れていきましょう。思いついたらすぐにノートに書く。貼る。ノートが育ってどんどん膨らんでいく楽しさがわかってくるとしめたものです。そして書き込んだ終活ノートは常に見返してあなたの終活ライフに活用していきましょう。
何を書くか迷う場合は次の記事をご参考に。
筆者の終活ノートの中身については次の記事に少し写真を載せています。